羽田を離陸してすぐノートパソコンを開いたのに、Wi-Fiの一覧に何も出てこない。
5分ほど待ったら急に現れた。
その日は使えたのに、次のフライトでは搭乗した瞬間から繋がった。
結論から言うと、飛行機のWi-Fiは「いつから使えるか」が機材ごとに違います。
そしてANA・JALとも、国内線は無料です。
有料になるのは、主にJALの国際線で一定時間を超えたときです。
この記事では、ANAとJALの公式ページから、料金・使える時間・繋ぎ方・使えない便を整理します。
「離陸5分後から」としか書いていない説明が多いのですが、地上走行中から使える機材もあるので、そこも機材名まで出しました。
読み終えるころには、自分が乗る便で何ができるかを出発前に判断できます。
この記事の情報は2026年10月4日時点で、ANAおよびJALの公式サイトを確認したものです。サービス内容は変更される場合があるため、搭乗前に各社の公式ページでご確認ください。
飛行機のWi-Fiの結論:国内線は無料、国際線は条件つき
先に全体像です。
ANA 国内線
全クラス無料
JAL 国内線
どの機体でも無料
JAL 国際線
クラスで無料時間が違う
※ 2026年10月4日時点でANA・JALの公式ページを確認した内容です。機材変更や運航会社によって条件が変わることがあります。料金は変更される場合があるため、搭乗前に公式でご確認ください。
ポイントは、料金より「時間」と「機材」のほうが実用上は効いてくることです。
順に見ていきます。
飛行機のWi-Fiが無料で使えるのはどこまでか
まず料金から確認します。
ANA国内線は全クラス無料と公式に明記されている
ANAの国内線Wi-Fiについては、よくある質問にそのまま書かれています。
ANA公式の国内線Wi-Fiのよくある質問。利用料金について全クラス無料で利用できると書かれている
ご利用料金はいくらですか?
全クラス無料でご利用いただけます。
座席のクラスによる差はありません。
インターネット接続のほか、テレビ番組や映画・音楽などのコンテンツも用意されています。
接続は、機内モードをオンにしたうえでWi-Fiをオンにし、SSID「ANA-WiFi-Service」を選ぶ流れです。
ANAアプリからも接続できますが、搭乗前に最新バージョンへの更新が必要だと公式が案内しています。
JAL国内線も無料で、動画ストリーミングまで使える
JALの国内線も無料です。
公式ページには「JALの機内Wi‑Fiは、どの機体でも無料でご利用いただけます」と書かれています。
公式の対応サービス一覧では、国内線は動画ストリーミング配信・インターネット通信・機内販売オンラインストアのすべてが「ご利用可能」となっています。
YouTubeなどの動画ストリーミング*なども視聴でき、旅行や帰省の時間をより楽しく過ごせます。
ここはANAと比べて分かりやすい強みです。
一方で国際線は扱いが変わるので、後述します。
接続先のSSIDは、座席に個人用画面があるかどうかで変わります。
個人用画面がある方は「Japan Airlines」に接続します。個人用画面がない方は「JAL-WiFi」に接続してください。
JALアプリからも接続でき、自動で画面が出ない場合はブラウザに jal-wifi.com を入力するよう案内されています。
JAL国際線はエコノミーが1時間無料、その先は有料
国際線は、クラスによって無料で使える時間が違います。
JAL公式の国際線機内Wi-Fiの注記。プレミアムエコノミーとエコノミーは1時間無料、ファーストクラスとビジネスクラスは時間無制限、737-800機材運航便は全クラス時間無制限と書かれている
プレミアムエコノミークラス・エコノミークラスは1時間無料で利用可能です。
ファーストクラス・ビジネスクラスは時間無制限で利用可能です。
737-800機材運航便では、全クラス時間無制限で利用可能です。
1時間を超えて使いたい場合は、有料プランを買うことになります。
JAL公式の国際線機内Wi-Fi料金表。1時間プランは無料、3時間プランは14.40米ドル、24時間のフライトプランは18.80米ドル
公式の通常料金は次のとおりです。
- 1時間プラン … 無料
- 3時間プラン … 14.40米ドル
- フライトプラン(24時間) … 18.80米ドル
JALカードなどで支払うと、3時間プランが12.95米ドル、フライトプランが16.80米ドルになる、とも書かれています。
支払いはすべて米ドルでの請求です。
データ使用量は無制限と明記されています。
ただし国際線の対応サービス一覧では、動画ストリーミング配信は「ご利用不可」で、737-800機材運航便に限り利用可能となっています。
💬 正直に言うと、長距離の国際線でエコノミーに乗るなら、1時間はあっという間です。メールを片づけて終わり、くらいの感覚で見ておいたほうが落胆しません。本気で作業するつもりなら、最初から有料プランを買う前提で考えたほうが気楽です。
飛行機のWi-Fiはいつから使えるかが機材で変わる
ここがこの記事でいちばん伝えたい部分です。
ANAは機材によって3パターンある
「離陸後5分」と覚えている人が多いのですが、それは一部の機材の話です。
ANA公式のよくある質問。機材ごとに、離陸後5分から使えるもの、地上走行時から使えるもの、搭乗時から使えるものに分かれていると書かれている
公式の記述はこうです。
789、788、773、772、722、763、738、A321、320 の機材
離陸後5分後から着陸の5分前までご利用いただけます。
781 の機材
地上走行時からゲート到着時までご利用いただけます。
763 の機材(うちインターネットが利用できる一部機材)
搭乗から降機時までご利用いただけます。
つまり781の機材なら、滑走路に向かって動き出した時点でもう使えます。
搭乗から降機まで通しで使える機材もあります。
この数字は予約画面に表示される機種コードなので、出発前に自分の便を確認できます。
離陸待ちの時間が長い空港では、この差がそのまま使える時間の差になります。
JALは「個人用画面があるかどうか」で変わる
JALは、機種コードではなく座席の設備で分かれています。
JAL公式の国内線機内Wi-Fiの注意書き。個人用画面がない機材は離陸後5分から、ある機材は地上走行開始時からゲート到着時まで使えること、J-AIRなど一部の運航便では使えないことが書かれている
個人用画面がない機材の場合
離陸後5分後から着陸の5分前までご利用いただけます。
個人用画面がある機材の場合
地上走行開始時からゲート到着時までご利用いただけます。
座席の前に画面が付いているかどうかで判断できるので、乗り込んだ時点で分かります。
画面があれば、ベルト着用サインが消えるのを待たずに繋がる可能性が高い、ということです。
💬 正直に言うと、ここを知ってから出張のしかたが少し変わりました。地上走行中に使える機材なら、離陸待ちの20分で返信を片づけられます。機材コードを見る習慣をつけるだけで、使える時間が実質倍になることもあります。
飛行機のWi-Fiが使えない便と機材がある
無料だからといって、どの便でも使えるわけではありません。
ANAのDH4にはインターネット接続の設定がない
ANAの提供機材の表を見ると、機材によって何ができるかがはっきり分かれています。
ANA公式の国内線Wi-Fi提供機材の表。DH4はテキストメッセージ送受信もウェブ閲覧も×で、ワイヤレスエンターテインメントのみとなっている
表では、DH4の機材についてテキストメッセージ送受信・ウェブ閲覧・動画ストリーミング視聴がいずれも「×」となっています。
用意されているのはワイヤレスエンターテインメントだけです。
また、ANA Wi-Fi Serviceには「Powered by Panasonic」と「Powered by Viasat」の2系統があり、機材によってどちらかが使われています。
JALは自社便でも使えない運航便がある
JALの公式ページには、見落としやすい注記があります。
※ J-AIR(一部機材)/JAC/RAC/HAC運航便、国際線機材での運航時は機内Wi-Fiサービスはご利用できません。
JALのきっぷで乗っていても、グループ会社が運航する便ではWi-Fiが使えないケースがあるということです。
地方路線で小型機になる便は、ここに当たる可能性があります。
さらにエリアの注意もあります。
北極周辺:衛星通信が困難で接続できない時間帯があります。
北米上空:他地域と比べて接続が不安定な時間帯があります。
ANA側にも「衛星通信を利用して提供されるサービスであるため、飛行ルートや気象状況により一部エリアでは、通信が不安定になったり中断する場合がございます」という注記があります。
音声通話とビデオ通話はできない
作業で使ううえで、いちばん大きな制約がこれです。
ANA公式のよくある質問には、こう書かれています。
機内では携帯電話での通話をご利用いただくことはできません。
大容量データのダウンロード・アップロードについても「制限がございます」と明記されています。
機内Wi-Fiは、メール・チャット・調べものには十分ですが、オンライン会議には向きません。
会議が入っている日は、乗る前に済ませるか、別の時間に動かすのが現実的です。
飛行機のWi-Fiに繋がらないときに公式が挙げている原因
接続でつまずく場面は決まっています。
iPhoneのプライベートモードと位置情報の許可
ANA公式のよくある質問に、具体的な対処が並んでいます。
iOS14以上のApple製品をご利用されている場合、「設定」からローカルネットワークをオンにしてください。
iOS13またはAndroid 9以上の携帯端末では、接続には位置情報の許可が必要な場合がございます。
それでも繋がらない場合については、こう続きます。
iPhoneをご利用のお客さまはプライベートモードを外していただく必要があります。
JavaScriptとCookieを有効にする必要があります。
プライバシー設定を強めにしている人ほど引っかかります。
これは地上のフリーWi-Fiと同じ構造で、認証画面を通すためにブラウザの機能が必要になるためです。
同じつまずき方は新幹線でも起きます(新幹線のWi-Fiが繋がらないときの原因にまとめました)。
繋がる前に機内モードをオンにする
ANA・JALとも、接続手順の最初は「機内モードをオンにする」です。
機内モードをオンにすると携帯の電波が切れますが、そのあとWi-Fiだけをオンに戻せます。
この順番を踏まないと、機器によっては接続がうまくいきません。
バックグラウンドのアプリの自動アップデートは無効にしておくことを、ANA公式が勧めています。
限られた回線を自動更新に食われると、肝心の作業ができなくなります。
飛行機のWi-Fiのセキュリティは航空会社自身が注意を書いている
ここは仕事で使う人ほど読んでおいてほしい部分です。
ANA公式が「通信傍受や不正アクセスの可能性」と明記している
ANA公式の注意書き。機内Wi-Fiは公衆アクセスが可能な他の無線LANスポットと同様に、通信傍受や不正アクセスの可能性があるとして、利用者側でのセキュリティ対策を強く勧めている
このサービスは無線LAN技術を使用しています。そのため公衆アクセスが可能な他の無線LANスポットの仕様と同様に、本サービスのアクセスには通信傍受や不正アクセスの可能性があります。本サービスの利用に際しては、お客様の責任において利用端末のファイアウォール、ウイルス対策ソフト等のセキュリティ対策を講じることを、強くお勧めします。
提供している航空会社自身が、傍受の可能性に触れているというのは重要です。
機内だから安全、ということはありません。
扱う情報は選んだほうがよく、社内システムへのログインや機密ファイルの送受信は避けるのが無難です。
フリーWi-Fi全般の考え方と対策はフリーWi-Fiの危険性と対策にまとめました。
飛行機のWi-Fiを当てにしないで移動日を組み立てる
最後に、移動日全体で考えます。
空の上より、空港と移動中のほうが長い
出張の1日を分解すると、実際に飛行機に乗っている時間は意外と短いものです。
- 自宅から空港までの移動
- 保安検査から搭乗までの待ち時間
- 機内(ここだけが機内Wi-Fi)
- 到着空港から目的地までの移動
- 打ち合わせの合間の空き時間
機内Wi-Fiが無料でも、前後の時間は自分の通信で動くことになります。
そして空港や駅のフリーWi-Fiは、繋ぎ直しや認証が毎回必要です。
新幹線との乗り継ぎがある日は、新幹線のWi-Fiの使い方もあわせて確認しておくと、途切れる区間が読めます。
待ち時間に立ち寄るコンビニのWi-Fi事情はコンビニのWi-Fiの現在地にまとめました。
移動が多いなら自分の回線を1本持つ
移動の多い働き方をしているなら、持ち歩ける回線が結局いちばん楽です。
- 空港でも駅でもカフェでも、認証画面を通さなくていい
- 時間制限で切れない
- ノートパソコンとスマホを同時に繋げる
- 暗号化の条件が自分で分かっている
まずはスマホのテザリングで足りるかを確認するのが先です(楽天モバイルのテザリングの使い方)。
足りない場合は、縛りのない契約や短期レンタルも含めてポケットWiFiの比較と選び方に整理しました。
なお、機内でモバイルルーターの電源を入れて使うことはできません。
機内で通信できるのは、航空会社が提供する機内Wi-Fiだけです。
まとめ:飛行機のWi-Fiは「無料かどうか」より「いつから使えるか」
この記事の要点です。
- ANA国内線は全クラス無料(公式のよくある質問に明記)
- JAL国内線もどの機体でも無料で、動画ストリーミングまで利用可能
- JAL国際線はプレミアムエコノミー・エコノミーが1時間無料、ファースト・ビジネスは時間無制限
- 国際線で1時間を超える場合、3時間プラン14.40米ドル/24時間のフライトプラン18.80米ドル(支払いは米ドル)
- 使える時間は機材で変わる。ANAは781の機材なら地上走行時から、JALは個人用画面がある機材なら地上走行開始時から
- ANAのDH4はインターネット接続の提供がなく、JALはJ-AIR(一部機材)/JAC/RAC/HAC運航便では使えない
- 音声通話・ビデオ通話は利用不可。大容量データの送受信にも制限がある
- ANA公式が「通信傍受や不正アクセスの可能性があります」と明記している
国内線に関しては、料金を気にする必要はもうありません。
気にすべきなのは、自分が乗る機材と、使えない便に当たっていないかです。
移動中の通信をまとめて整えたい人は、新幹線のWi-FiとポケットWiFiの比較もあわせてどうぞ。







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